徳善大王

背振不動尊

背振山には、上宮に辨財天(べざいてん)、中宮に乙護法善神(おとごほうぜんじん)、そして下宮に徳善大王(とくぜんだいおう)と、それぞれお祀りされています。

当山の本尊は「徳善大王」と云われる不動明王で、背振山特有の尊称です。
仏教では正しい道理を教え、利益を与えて導いてくれる者を「善知識」と呼びます。
つまり「徳のある人」「善き友人」という意味です。
とらわれない心へと助け導き、さらには願いごとを全て叶えてくださる不動明王は、まさに善知識の王様『徳善大王』でありましょう。
修学院は古来からの不動霊場でもあり、多くの行者が徳善大王の加護をうけ修行に励みました。今も祈る者すぐさま救おうと中央に立っておられます。
 

縁日護摩

勇壮な太鼓と読経で厄落とし

護摩とは

護摩(ごま)とは
日本の密教には天台密教(台密)と真言密教(東密)があります。
当山は古来より天台密教が盛んで、数多くの名僧智識が入山修行されたお山です。
護摩は、密教の行法の中でも最たる祈願法です。本尊の不動明王を護摩壇の中心にお招きし、秘密の真言と印を結び、護摩木を積み、燃え盛る炎の中に種々の供物を投じ、不動明王を供養するので護摩供(ごまく)ともいいます。
この護摩のなかで、願う者(願主)の煩悩を智慧の炎で焼き尽くし、護摩木に記した諸願を炉に投げ入れ、成就を祈願します。これを添え護摩といいます。
 

勇壮な太鼓と読経で厄落とし

毎月28日午後1時~『縁日護摩』

本尊の縁日に御開帳して、参拝者の諸々の願いごとが記された護摩木をお焚きいたします。護摩祈祷にあわせて、勇壮な太鼓の音と読経の声が山内に響き渡ります。
 

 

不動明王 ~迷わぬ心を求めて~

不動明王は、他の如来や菩薩といった仏様のお姿とは異なり、青黒く憤怒の表情、さらに火焔を背負っておられます。青黒く憤怒の表情は「慈悲」、火焔は「智慧(ちえ)」を表しています。このお姿は、お釈迦さまが菩提樹の下で悟りを開くまで座禅をされ、さまざまな誘惑を退けた時のお姿ともいわれております。
左手に持つ三昧索といわれる縄で、迷いの心(煩悩)を縛り、右手に持つ智剣で、執着心より生まれる貪り(むさぼり)・怒り(いかり)・愚痴(ぐち)の三つの毒を断ち切り、偏見のない透明な心「智慧」を授け、お救いになるのです。
当山の御本尊は立像で、これは「すぐさま救いに行くぞ」という意思を表しており、力強くも慈悲深い仏様です。